樹脂添加剤

塗料・紙・樹脂 様々な訴求に応える万能白色無機粉末 微粉シリカ

ミズカシル™

『ミズカシル』は、湿式合成法による非晶質の含水二酸化ケイ素(SiO2・nH2O)の粉末であり、「シリカ」、「シリカゲル」などと呼ばれています。
比表面積、細孔容積、粒径をコントロールした多様な物性を取り揃えています。多彩な合成条件で製品グレードのかさ高さは4倍以上の調整幅があります。

お客さまの未来を支える独創的技術

物性コントロール

湿式合成における二大製法(沈降法・ゲル法)を駆使し、比表面積、細孔容積、粒度を制御しており、幅広い物性をご用意しています。

幅広いラインナップ

特殊合成品、表面処理品もラインナップしており、お客様のご要望に応じて最適なグレードをご提供します。

食品添加物対応

食品添加物として認可されている『ミズカソーブ』もラインナップしております。

製品(代表的なグレード)

  • 沈降法シリカ

    ミズカシル P-526

    大きな一次粒子が凝集した構造をとる沈降法シリカです。比表面積が低く、緩い凝集構造を形成しているため、非常にかさ高い特徴があります。粒度分布、見掛比重の異なる各種グレードを取り揃えております。

  • ゲル法シリカ

    ミズカシル P-73

    小さな一次粒子の緻密なネットワークにより三次元構造をとるゲル法シリカです。破砕状で沈降法タイプよりも分散性に優れ、比表面積、細孔容積、粒度の調整幅は広く、他多彩なグレードを取り揃えています。

ミズカシルのグレードと物性(一例)

沈降法 ゲル法 測定法
P-526 P-73
水分 (110℃乾燥減量) % 3 5 110℃×2h
平均粒径 µm 7 4 レーザー回折法
見掛比重 g/cm3 0.13 0.23 JIS K 6220-1
pH - 7 7 JIS K 5101-17-1
吸油量 ml/100g 240 150 JIS K 5101-13-2
比表面積 m2/g 150 450 N2吸着
細孔容積 cm3/g 0.6 1.0 N2吸着
平均細孔直径 160 90 4×PV/SA×104

※PV:細孔容積 SA:比表面積

用途例

塗料・インキ用艶消し剤

    • シリカ添加あり

    • シリカ添加なし

  • ミズカシルを配合した塗料は、家具、建築材あるいは車両部品などに艶消し剤として利用されています。
    塗膜表面にはシリカ粒子の凹凸が形成されることで艶が消え、シリカ独特の風合いを出し、外観に高級感を与えます。目的に合わせて最適なシリカを選定することで、触感や耐傷付き性など艶消し性以外の機能も付与することができます。また、樹脂との相溶性を向上させる効果のある表面処理品は、塗料中での分散性、沈降安定性、塗膜の滑り性、耐久性などシリカ添加による課題を改善することができます。

製紙用添加剤

  • 感熱記録用紙

    レシートや切符で使用される感熱紙。加熱で生じる発色物質などがサーマルヘッドに転移付着すると画質の鮮明さや濃度低下の原因となりますが、紙にミズカシルをコートすると転移付着を大幅に抑制できます。
    P-527は一般的な合成シリカよりも白色度が高く、地肌かぶり(印字前の発色)がないため、紙自体の白さを際立たせ上質感を与えます。

    • シリカ添加あり

    • シリカ添加なし

  • インクジェット記録用紙

    年賀はがきやレポート用紙で使用されるインクジェット紙。こんなところにもミズカシルは利用されています。紙にミズカシルをコートすることでインクの吸収性が高まり、文字の滲みを抑え、発色や鮮明度を高めます。要求される印字性と塗工液の粘性によって最適なシリカを選定することができます。

フィルム用アンチブロッキング剤

  • ミズカシルを添加したフィルムは表面に凹凸を形成することで、接触面積が小さくなり、フィルム同士の固着を防止します。ミズカシルのかさ高い特性から、少量の添加量で効果を得ることができます。
    また、分散性に優れた定型粒子の特殊合成品も開発しています。

物質的特徴

  • 基本構造

    シリカの構造は、SiO4の正四面体を基本とした-Si-O-Si-の連続した構造を有しますが、ミズカシルを含む非晶質シリカは石英のような規則性はなく、いわゆる結晶性シリカではありません。ランダムな構造を取ることによって末端にSi-OH(シラノール基)を持ち、吸着性や特性を与えています。

    ランダム構造~二次粒子

    ミズカシルは、ランダム構造によって成長した小さな粒子(ナノオーダー、1mの10億分の1のスケール)が凝集することで、非常に大きな比表面積と細孔容積を持つという特徴があり、粉体のかさ高さ、吸着機能に関係しています。

    クリーンで無害 食品衛生法にも適合

    以上の性質から、他用途として触媒担体、食品用吸着材などに、クリーンで無害な物質として利用されています。
    用途毎に適正な物性あるいは安全性が定められており、例えばビール用吸着材では食品添加物公定書(食品衛生法)に基づく製品であることが求められます。
    PL、FDA対応グレードも取り揃えております。

    【その他製品】

    ミズカソーブ™(二酸化ケイ素、食品添加物)

法規関係

ミズカシル ミズカソーブ
物質名 含水二酸化ケイ素 同左
一般名 シリカ シリカゲル 同左
化学組成 SiO2・nH2O 同左
既存物質登録 [登録名称]二酸化ケイ素
[官報公示番号](1)-548
同左
CAS REGISTRY NO. 7631-86-9
112926-008(SiO2)
同左
日本薬局方外医薬品成分規格 含水二酸化ケイ素 同左
化粧品原料基準 無水ケイ酸 同左
食品添加物 非該当 二酸化ケイ素
POSITIVE LIST(食品衛生法) 対応グレードあり 未登録
FDA NO. 21CFR §172.480 同左
TSCA NO. 7631-86-9 同左
EINECS NO. 231-545-4 同左

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